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新人教育を考える [人材開発(大人)]

以前、教材を作っている部署のスタッフから
新入社員向けの教材を作成するにあたって意見を求められました。

> 実際、いま現場で、もっとも必要とされている、
> 新人教育とは何なのでしょうか。

◆のっけから凄い質問ですな…

> ただ、先生方(コンサルタントの方々を指す)の話だと、
> 今の新卒は、その「習うより慣れろ」に到るまでの意識が、
> 根本的に欠如しているということです。
> 実際の人事担当は、なんて言っているのでしょう?
> 雑談レベルの話でもいいので、なんかあったら教えてください。
> と、まとまらない心のたけをつづってみました。

> また、人事の人が要求しているものと、
> 新卒が求めているものが、必ずしも重なるとは限りません。
> そこで、迷うのです・・・。
> ご意見をいただければと思います。

◆そんなのおもちゃと同じだよ
親が買って与えたいおもちゃと、子供が欲しいおもちゃが一致することはめったにない。
君もそうだったでしょ?

新入社員向けのコースは、自己啓発より必修色が強い講座でしょ。
人事が求める事いうより、社会が求めることという切り口の方が良いのでは…

彼らはまだ自分が何かを要求できる立場でないって事を解ってないんだから、
その辺をビシッと言ってやるってのはどう?
と言うことで私めの意見を…
(徒然なるままに書いてますので、順番と問題の大きさに関連はありません)

◇習うより慣れろ!って言うけど幼稚園から3(2)・6・3・3・4(2)って、ずーっと習い続けてきた若人に、慣れろとか盗めとか言ったって、どうすれば良いのか判らないのだと思う。

周りにいる先輩や上司、ハイパフォーマーを見て、自分の形にアレンジして取り込むというのは、
実はなかなか難しいことで、これが黙っていてもできる人は、全体の2割弱しかいないそうです。

それ以外の人たちは、何か問題や逆境に遭った時、
『どうすれば良いんですか?』って、平気で聞いてくる。これは習う姿勢でしょ完全に。

今まで黙っていても先生が教壇から教えてくれていたから、自分で考えて答を出す力がないのだ。
解答がひとつしかない勉強(彼らは決して学問の領域までたどり着いていない)は出来ても、
正解がない(誰もどれが正解か判断できない)ビジネスや人間関係については、
自分の答を持つことが出来ないんだね。

だから本来なら、
『この件について、私は○○すべき(したい)と考えますが、如何でしょう?』
と聞くべきところを、
『どうすればいいのですか?』
と先生(先輩・上司がこれに当る)に教えてもらおうとするわけです…

◇「金(給料)を払ってんのはこっちだろ!お前はお客様じゃないんだ!」
これが最近の新人を抱えた人事担当者や、部門管理者の本音じゃないかな?
学生のうちは勉強が仕事だったとか言うけど、成果は自分だけの問題だったでしょう。
これからはそうは行かない。
やりたくないことでも、面倒くさいことでも主義に会わないことでも、
やらなきゃいけないことをきちんとやらないと、
自分の主義主張をする権利も与えられない世界だと言う認識がない。
成果が出ないと周りの人の人生まで狂わす、と言う責任感がない。
そういう部分にも給料は払われているんだ!

◇「自分の仕事のパフォーマンスの代価として給料を頂く」ということを
ものすごく自分本位に理解している。
その上、昔と違って、ものすごく小さな集団の中で生きてきてるから、視野が非常に狭い。

さらに、最近のうわべだけの成果主義の悪影響で、
自分の目の前にある作業を、きちんと(自分の基準でのきちんとね)やれば、
後はどうでもいいって感じの輩も少なくない。

お客様と言う観点がなかったり(給料は会社じゃなくて、お客様から頂いているんだ!)、
自分の仕事が他の部署等にどんな形で関わっているのかをまるで知らないとか…

◇よく髪型や、アクセサリーの事で、もめるでしょ。あれもそう。
茶髪は私の主義だとか言って、直さない…

就職活動中はブリーチしないで、極普通のリクルートっスタイルだったくせに、
入社したとたんに、抜いてきたり…

買い物をした時に、カタログと違う色の商品が来たら、返品するか値引させるかするでしょ。

会社の方も、
「履歴書の写真はおまえのカタログだ!
注文したのと違うのが来たから、カタログ通りに直しなさい。
元通りにならないのならキャンセル(クビ)か値引(減給)だ!」
とはっきり言うべきところではないかと思うわけです。

「それがお前の主義なら、就職活動中も何故貫けなかったんだ?!」
「その程度の事を偉そうに主義だとかぬかすな!」

ってはっきり言ってやればいいんだけど…

これは研修を担当する講師も同じで、受講生に媚を売ってるのか
厳しいフィードバックをしない(できない)講師(特にマナー系)も結構な数存在する。

先日ある企業の研修で、まだまだ甘ちゃんの受講者が多く、
取り組み姿勢や、考え方が随分いい加減だったので、
かなり厳しいフィードバックをしたところ、
人事のご担当者の方が、事務局の席で大きく頷いていましたよ。
本人達のことを思えば、多少厳しいフィードバックも大切なことだと思うのだが、
どういう訳か、受講生との対立を生むような事を避ける講師が多くなっているような気がします。

◇何かやるときに『何故?』を考えないで仕事をする奴も多いのでは?
(『何でこんなことやんなきゃいけないんだ』は沢山いるけど…)

だから仕事の価値観を自分で創り出せない→自分の仕事に誇りを持てない
→仕事や成果に執着しない→些細な事ですぐ辞める…
という敗北の方程式が蔓延してしまう。

で、更に悪いのは彼らがそれを敗北だと思っていないこと。
フリーターやニートと呼ばれる連中は特にそうなんだろうね。

だからいつも言ってるように、勝つことと負けることの差がめちゃめちゃ激しい
格闘技(じゃなくても良いけど)でもやれって言うんだ!
 (私がかれこれ10年前に某Boxingジムで、セコンドをしていたときの経験から…)

負けることがどんなに惨めかを体と心で、味わったことがある奴は、
自然と勝つための何かをするもんだ。

話がそれたけど、『何故』という問いかけを、前向きにしながら仕事をする人は、
常に改善や効率化を考えたり、その仕事の大義名分(これは自分勝手なものでも
構わないと思う)を持って仕事をするから、良い成果を上げるし、人にも教えられるようになる。

◆長くなったから纏めますか…

いまは別に就職しなくても、食っていけるから、
その人の価値観の赴くままに生きててもなんとかなってしまう。
バックボーンのない価値観や主義でも、偉そうに主張できる世の中だから、
何言っても通じないかもしれないね。
 
とはいっても、企業としてはそんな人間を遣って、成果を上げなければならないのだから
上記の様なことを訴えられるような教材にしてくれるとよろしいかと…

マナーや文書なんて、何故を考えられる様になれば、自分で身に付ける努力をするわな…
大切なことだけど、もっと基本的なところに訴えるべきではないのでしょうかね。


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