ハイキック☆ガール （ネタバレ注意）

12月にＤＶＤがリリースされたこの映画。
3月の全関東空手道大会に向けて、こども達のモチベーションアップの目的もあって、先週末にレンタルして小僧とチビと私、空手3人組で観た。
なんとも期待外れでありながら、期待以上の出来で、かなりお勧めの作品である。
何でこんな矛盾した評価なのかというと…

まずハイキック☆ガールというタイトルからも判るように、空手少女の話なのだが、予告編やYoutubeで先行配信されていた映像から、武田梨奈ちゃん演じる空手少女の格闘映像中心に展開していくストーリーで、クライマックスの格闘シーンを彼女がどう闘うかを楽しみにしていると、かなりガッカリすると思う。

『チョコレートファイター』や『ストリートファイター・ザ・レジェンド・オブ・チュンリー』のように、女の子がいかつい男共と激しい戦いを繰り広げていく様を期待していると、かなり拍子抜けすることになるだろう。

なぜなら、クライマックスの格闘シーンのおいしいところは、別の人が持って行っちゃうからだ！
しかし、その「本当はこっちが主役なんじゃないの」っていう助演男優賞さんが、ひとつ前の映画『黒帯』でも圧倒的な空手家ぶりを披露して下さった、松濤館の 中 達也 先生なんだから堪らない！
しかも『黒帯』よりも遥かに沢山やっつけちゃうパワーアップぶりも嬉しかった。（その中に『黒帯』では負けた剛柔流の八木　明人先生も含まれてるぞ…）

カンフー系格闘シーンのように派手な動きは少ないけれど、ひとつひとつの動きはさすが師範級。これは、予想外のプレゼントみたいなもので、梨奈ちゃんには申し訳ないが、こっちが本命で観て欲しいくらいだ。

こども達もしっかり触発されたようで、チビは観終わった後で形やってたし、翌日の稽古では小僧が新しい蹴り（中先生のまね）を試していた。
この調子で、大会に向けてモチベーション高く稽古してくれると良いんだけどなぁ…